顔面神経まひについて

 顔面神経まひは、ヘルペスウイルスが原因で顔面神経が損傷したため、脳からの指令がうまく、顔面の筋肉(表情筋)に伝わらずに麻痺した状態になることです。

 

 顔面神経まひには、二つのタイプがあり、一つは、ベル麻痺で、もう一つはハント症候群です。ベル麻痺は、単純ヘルペス1型ウイルスが関与し、ハント症候群水痘帯状疱疹ウイルスが関与して、顔面神経まひを起します。

 

 顔面神経の神経線維の構造は、3層構造になっていて外側から神経内膜、髄鞘、軸索の順に存在しています。

神経線維の構造

  顔面神経まひは、神経線維の損傷の重症度で三段階(1脱髄、2軸索断裂、3神経断裂)に分けられます。重要度により、回復のスピードや後遺症が変わってきます。

  1. 脱髄…髄鞘が脱落する。(外側の神経内膜は、温存)3週間ほどで症状が消失する。
  2. 軸索断裂…軸索が断裂する。(神経内膜は、温存)3か月ほどで回復するが、神経の断裂が混在している場合、顔面麻痺が残る場合がある。
  3. 神経断裂…神経の完全な断裂。4か月以降、顔面の筋力低下や運動麻痺があらわれる。

  神経の損傷により、神経線維が断裂すると、元の断裂した神経同士繋がらずに、ほかの神経と繋がってしまうので、脳からの指令が、他の表情筋を動かせてしまう、病的な表情筋の運動になり、麻痺症状が残りやすくなります。

 

 当院では、顔面部の血流を改善し、新鮮な血液を患部に送り、栄養状態を回復させて、顔面神経の機能回復をうながします。また、顔面神経麻痺を患っている患者さまの多くは、精神的なストレスによる自律神経のみだれ、さまざまな不定愁訴(肩こり、腰痛、のぼせ、頭痛、不眠、食欲不振、気分の落ち込み、全身倦怠感など)があり、体の病気に対する回復力(免疫力)がおちている場合があります。

 

 この場合、顔面部と全身の針灸やJRCで、不定愁訴を治療して、自律神経を整えて、回復力を引き上げます。当院では、顔面部の血流の改善と全身治療による回復力の引き上げが症状改善につながると考えています。

この、ブログはあくまでも、当院の臨床経験に基づくものです。同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。針灸の一般的な効果を意味する部分とは、異なる箇所もあります。


☎03-3694-1371 おぐち針灸院 〒124-0023 東京都葛飾区東新小岩4-23-2

 

来院地域 

 北区・品川区・大田区・江戸川区・葛飾区・板橋区・市川・松戸・埼玉県・杉並区・世田谷区・杉並区・立川市

 

このような症状の方が、来院されています。

くび・肩のこり・痛み、うでのしびれ、腰痛・神経痛、いらいら・こころの疲れ・自律神経のみだれ、めまい・耳鳴り・難聴、三叉神経痛・顔面神経麻痺、生理痛・更年期、足の痛み、膝の痛み、肘の痛み、手首の腱鞘炎・ばね指、手根管症候群、帯状疱疹後神経痛など