鉄道で例えた、ツボと経絡とエネルギー(気・血・水)の図
東洋医学では、身体の中に12本の経絡という生命エネルギー(気・血・水)を循環させるルートがあり、五臓六腑にエネルギーを運んで健康を維持していると考えられています。ツボは経絡上にあり、五臓六腑の働きが悪くなると経絡の上にあるツボに反応があらわれます。
ツボは臓腑のエネルギーの過不足の反応が表れる場所と考えられています。
反応が表れているツボを鍼灸で刺激して五臓六腑に流れるエネルギー量を整え健康の維持・増進の効果を期待します。
ツボは体表に360個以上のツボがあるとされています。
分かりやすく鉄道で例えれば・・・
ツボは駅・経絡は線路・エネルギー(気・血・水)は電車
であると考えられます。
手の太陰肺経は胸から始まる経絡で親指の先まである経絡の名前で、ツボは11穴あります。呼吸器系の症状(咳や風邪、喘息など)に用いられます。
鍼灸をすると「痛みの緩和」「血行の改善」「筋緊張の改善」「心地良さ・リラックス」などの生体反応についての機序(メカニズム)が、最近の研究で少しずつ明らかになってきました。
鍼をして痛みが緩和するのは、脳内(中脳)からの鎮痛物質(オピオイド)が放出され、痛みを鎮める作用が働いている事が研究の結果報告されています。神経痛などの痛みの緩和にも期待できます。
鍼灸をすると血行が改善するのは、自律神経や脳や血管を介しての反射作用が関係していることが、研究の結果報告されています。
筋肉のコリの部分に鍼灸をするとコリが柔らかくなるのは筋肉や周囲の血管を支配する自律神経の緊張が鍼灸の刺激で緩和する事が研究の結果報告されています。
鍼灸をすると心地よさ・リラックスする感覚を覚えるのは、視床下部からオキシトシン(幸せホルモン)が放出されること。また、自律神経の緊張も緩和する事が研究の結果報告されています。精神的なストレスによる体調不良や気分の落ち込みイライラにも緩和が期待できます。
その昔、松尾芭蕉も健康で長距離を歩くために『足の三里』のツボにお灸をしたそうです。 足の三里に灸をすると体には図のような生体反応にあらわれ健康づくりに期待ができます。
鍼灸の特徴は、体の機能を活性化して快復力を強めることを目的とした手技療法です。