症状
一週間まえから椅子や床から立ち上がるときに「フラッ」とめまいがする。数十秒じっとしているとめまいがおさまるとのこと。本人いわく、「10日ぐらい前に東北方面へ旅行に行ったつかれかしら?」とのこと。「前回は半年くらいまえに同じ症状がありそのときも、からだの疲れがピークであった。」とのことでした。
治療
「めまい」のほかに、「肩こり、動悸、胃の重だるさ、足の冷え」があるとのことでした。身体診察によりくび肩の筋肉の緊張、みぞおちの圧痛、脈拍の速さから、自律神経のバランスがくずれたことにより起きた起立性のめまいと考えられました。
自律神経のバランスを整えることを治療の目標として、針灸治療をする。針灸では、くび肩の緊張、お腹の緊張を取り除くことが大切でお腹の箱灸が治療効果をあげる布石となりました。
針灸治療後、くびの動きを観察すると左右差があり、右を向くと右くびすじに詰まったような痛みがある。とのこと。姿勢もずいぶん前かがみで肋骨や骨盤の臓器の働きを妨げ自律神経の支障にもなっていると考えられるのでJRCで仙腸関節、背ぼね、頸椎の矯正をしました。
その後、もうい一度からだの動きを確認するとくびの詰りが無くなり前かがみが緩やかになり立ち上がりのめまいも無くなっていました。「くび肩のこり、動悸、胃の重だるさ、足の冷え」もとれて治療は終了になりました。その後、不定期に同じ症状が起きると来院されています。
思ったこと
起立性のめまいは、「起立性低血圧」によるもので、自律神経のバランスがくずれていると立ち上がりの時に血圧が必要な高さまで上昇せず一過性の脳貧血になる症状です。今回の症状は、一度でよくはなりましたが、症状によっては回数がかかる場合もあます。