足は、歩くときに体のバランスを支える重要な部分です。足の痛みなどのトラブルを放っておくと足の関節のバランスが崩れ他の部分が痛くなったり、かばって歩くと膝や腰の痛み肩こりを引き起こすこともあります。
来院される患者さまの多くは、このような場所に痛みをかんじるようです。
当院に足の痛みを訴えて来院される方の主な症状は
★足底の筋肉の痛みによるもの
★捻挫の後遺症による足の関節の痛み
★アキレス腱の痛みによるもの
などが多いです。モートン病などの足のトラブルでお困りの方もお気軽にご相談下さい。
足底筋膜炎と呼ばれる症状で、足底の筋肉に繰り返し負担がかかり炎症をおこした状態で、歩行時に炎症箇所に負担がかかると痛みを感じます。
原因は…
合わない靴を履いたり、長時間の歩行などで足底に負担がかかったためだと考えられます。また、足関節の筋肉、アーチなどの柔軟性、足にかかる体重の左右差などが症状を引きおこす土壌になっています。
治療は…
針灸、JRC治療で、足底の筋肉の消炎治療と、足関節、アーチ、骨盤のバランスを整え足底の筋肉にかかる負担を減らします。最後に、足底の筋肉を保護する目的でキネシオテーピングを貼ります。
捻挫は、足関節に急激な内反または外反力かかり足関節の動きが正常範囲を超えることによりおこる靭帯、組織の損傷です。損傷時の炎症が治まるとほとんど痛みを感じなくなりますが、痛みや不安定感が残る場合があります。
原因は…
捻挫をした時の、靭帯の損傷が重度の場合や捻挫を繰り返すと靭帯の足の関節を支持する力が弱まり、歩行時に不安定感が現れたり関節の動きが悪くり二次的な痛みを起こします。
治療は…
針灸治療で、捻挫のせいでバランスが崩れ硬くなっている足の関節周りの筋肉や靭帯をゆるめます。そのあとに、JRCで動きが悪くなっている足関節の動きを回復させて足関節のバランスを整えます。靭帯の損傷が強い場合は、足関節の筋肉を鍛えて足関節の安定性を高めるトレーニングも指導しています。
アキレス腱炎と呼ばれる症状で、スポーツ選手に多い症状です。
原因は…
アキレス腱に繰り返し負担がかかることにより炎症を起こす症状です。アキレス腱はもともと血流の循環が悪く治りにくい部分です。また、体が温まってくると痛みが軽くなり気にならなくなるので慢性化しやすい症状です。
治療は…
針灸、JRC治療で、アキレス腱の血流を改善して痛みを除き、体全体のバランスを整えてアキレス腱にかかる負担を減らし症状改善をはかります。最後に、キネシオテーピングでアキレス腱を保護して終了です。
足の痛みに関する症例集です。来院時の参考にしていただければ幸いです。不明な点があればお気軽にご相談下さい。
*症例は、患者さん個人が特定されないよう、内容に変更を加えております。
症状
一か月くらい前から右のアキレス腱が痛い、原因は部活でしているサッカーのやりすぎかな?と本人。徐々に痛みが強くなり日常の歩行でもアキレス腱が痛い。サッカーも練習の初めは痛いが体が温まってくると痛みが和らぎ、なんとか練習はできてしまう。また、アキレス腱の痛みをかばって動いているせいか腰も痛みがあるとのこと。
治療と経過
体の触診と動きから分かったことは・・・右のアキレス腱の弾力が左の良いほうに比べて筋張っていて柔軟性がないこと。熱感はないものの深部に熱がこもっていることも考えられるので念のためアイシングをする。足関節の内外の反りはあまりないが、足首をもって底屈背屈すると関節に抵抗を感じる。ハムストリングや腹直筋の緊張も強い状態であった。腰を前後に動かすと後屈時に腰の痛みが強くなる。
治療は、右のアキレス腱を中心に腰から浅めの針をして筋肉をゆるめ血流を改善して疲労物質の取り除きを促します。腹直筋なども硬くなっているので針をしました。筋肉の緊張を緩めたあと、JRCで足関節、膝、股関節、仙腸関節、腰椎の関節の動きを整えてキネシオテーピングを右アキレス腱にして終了です。
治療後、歩行では痛みを感じないとのことでした。その後、3回ほど治療を続けて日常生活、部活での運動に支障を感じない程度まで回復したので。日常で行うストレッチを指導して終了にしました。
思ったこと
足関節まわりのトラブルは、からだの重心がくずれるので時間の経過とともに腰痛などの不調を引き起こすこともあり。早めの治療が大切です。
この、ブログはあくまでも、当院の臨床経験に基づくものです。同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。針灸の一般的な効果を意味する部分とは、異なる箇所もあります。
症状
2日前、散歩をしていたら、急に左足の内踝が痛くなった。夜間もジンジン痛くて眠れなかった。次の日も痛みの程度は変わらず、ジンジンした痛みが左足の内踝に感じた。特に歩いた時、足関節に体重がかかると痛みが強くなる。このような痛みは、10年ほど前にも一度経験したことがあり、整形外科では、「変形性の関節症」と言われたことがある。それ以後、違和感は常にあり、履いている靴底が合わないと、痛みを感じることがあった。痛みを感じた時は、整形外科に行って痛み止めや湿布で様子を見ていた。今回の原因を考えると1週間ほど前に新調した靴の靴底に違和感を感じながら歩いていたことが足関節に負担をかけていたのではないかと考えられるとのことです。
身体診察
熱感:有
足底の形状:偏平足
痛みを感じる場所:左足内踝
治療方針
足関節に熱を持ち脹れているため(炎症)の痛みと考えられる。元々偏平足で変形性の関節症があり、足関節に疲労がたまりやすいところに合わない靴をはいたため、疲労が足関節に過剰に蓄積して炎症になり痛みを引き起こしたのではないかと考えられる。炎症を引かせることを第一に考えアイシングとMCR(微弱電流治療)後、痛みの強い部分に直接針をすると返って痛みが強くなるのでローラ針で対応し、足関節の動きに関連した筋肉のコリを緩め足関節の動きを回復するように治療をして症状の改善を促します。
治療経過
治療後、少し歩いてもらい様子を聞くと「歩いても痛みを感じなくなった。突っ張った感じがする」と言われたので、痛いところと足底やふくらはぎ、脛の筋肉にローラー針を5分ほどかけてもう一度様子を聞くと「突っ張り感も無くなりました」と言われたので、自宅でのアイシングを指導して終了になりました。この患者さんは、足の痛み以外にも肩こり、腰痛があり定期的に治療を受けたいとの希望をされて帰宅されました。
「みなさまの健康をサポートいたします!・足の痛み」東京都葛飾区東新小岩4-23-2 TEL 03-3694-1371 おぐち針灸院